概要
2024年12月、新たに上海浦東空港と虹橋空港を結ぶ「市域机场线(Airport Line)」が開通しました。空港の案内板には「市域铁(Suburban Railway)、」や「市域铁场线联络线」などと表記されています。
駅や運行システムは上海市内の通常の地下鉄と同じ様な扱いですが、車両や線路の仕様は地下鉄よりも中国国内の特急や新幹線に近い設計となっています。

乗客の特徴
開通して間もないためか、現在の利用客はほぼ中国人のみ。欧米や中東などの外国人旅行者の姿はほとんど見かけません。(2025年2月時点)
乗り方:浦東空港から虹橋空港へ
駅の位置とアクセス
浦東空港にはターミナル1・ターミナル2、そしてチェックイン機能のないサテライトターミナルの3つのターミナルがあります。市域机场线(Airport Line)の駅は、ターミナル1とターミナル2のちょうど中間に位置しており、アクセスは非常にシンプルです。


写真はターミナル2の制限エリアを出たところです。
ターミナル2の制限エリアを出ると、右に進んでも左に進んでも駅へアクセス可能。これは、ターミナル1・2間に碁盤の目のように歩行道が整備されているためです。




駅の周辺にはリニアモーターカーの乗り場や地下鉄2号線の入口、空港ホテルの入口も集中しており、非常にわかりやすい構造となっています。
赤色:市域机场线(Airport Line)
青色:リニアモーターカー
緑色:地下鉄2号線
ターミナル内の入国出口から出ると・・・
交通総合案内板
ターミナル2の出口にはデジタル式の交通総合案内板が設置されておりました。


市域机场线(Airport Line)だけでなく、浦東空港からの交通情報がほぼすべて?示されています。リニアモーターカー、地下鉄2号線だけでなく、空港リムジンバス、江蘇省各地に向かうバスの情報も確認できます。


特に「あと何分で出発するのか?次発はあと何分か?」といった情報もリアルタイムで表示されるため、計画的な移動が可能。市域机场线(Airport Line)は20分おきの運行なので、それほど急ぐ必要もありませんが・・・。
中国語メモ
首班:始発
末班:最終
本班:先発
下一班:次発(「下一」が次の意味です)
预计等候:待ち時間
案内表示


案内板の市域机场线(Airport Line)を見て進めば入口までは簡単にアクセスできます。
① 市域机场线(Airport Line)
➁ リニアモーターカー
③ 地下鉄2号線
ちなみに、ターミナル間を結ぶ3本の歩行道はどれも写真にあるような感じです。
市域机场线(Airport Line)の入口と注意点


初めての場合は中央の歩行道を通り、2号口(入口)から入ると分かりやすいかと思います。それは、リニアモーターカー、地下鉄2号線の入口がすべて集合しているからです。


ただし、券売機で切符を購入する場合は、両端の入口(1・3・4・5号口)から入った方が移動距離が少なくて済むので、交通カードまたはQRコードを利用しない場合は注意が必要です。


案内に従い駅に向かうと・・・写真の奥に見えるのがエレベーターなのですが、業務用的な見た目で「これでいいの?」っと、ちょっと不安になります。
エレベーターで地下に降りると


この写真は2号口ではなく、両端のどちらかの入口からだったと思います。切符を買う必要がある場合は、售票处(券売機)の方に向かいます。
ちょっと注意しないといけないのが、中央の2・5号口から地下に降りると、券売機(售票处)は両端にしかないため、券売機のある場所まで歩かないといけないことです。
チケット購入方法


左は交通カードを買ったり、チャージする機械で、右側がチケットを買う券売機です。
機械によると思いますが、こちらの機械はどちらも現金を入れるところがあったので正常に稼働していれば現金での購入も可能だと思います。(ちなみに、自分の場合は通信環境の問題かAlipay(支付宝)がうまく動かなかったので、行きはスマフォの上海交通カード、帰りは(紙のチケットが欲しかったので)券売機にてWeChat Pay決済で購入しました。


切符の購入は基本タッチパネルで可能なのですが、長くなるので切符の買い方などは別に書きたいと思います。
iPhoneの上海交通カード
浦東空港→虹橋空港に向かう行きはiPhone上の上海交通カードで改札を通過。


かざすだけで自動改札を通過できるのでとても便利です。
紙チケット(QRコード)
帰りの虹橋空港→浦東空港への帰りは敢えて紙の切符を購入


記念になるのでこれもおすすめです。領収書替わりの乗車証明にもいいですね。
そういえば、自動開札近くにある有人のサービスセンターで、何人か領収書のようなものを貰っていました。中国もインボイス番号があるので、現金で購入の場合は領収書を出してくれるかとは思いますが、宛名とか聞かれると面倒なのでしていません。(汗)
駅の様子とセキュリティチェック


駅は地下鉄とほぼ同じ仕様です。入口付近には荷物のセキュリティチェックがあります。上海の地下鉄は北京などに比べてチェックが緩めですが、市域机场线(Airport Line)は比較的厳しく、小さなカバンでも必ず機械を通すように指示されます。
改札の通り方
交通カード・スマフォのNFCタッチ


交通カード(スマフォ上の交通カード)などのNFCは黒い部分にタッチします。液晶画面を見ていると反応したかわかるのと、日本と同じく音で分かると思います。
QRコードスキャン


紙のチケットやスマホによるAlipay(支付宝)・WeChatPay(微信支付)のQRコードは、黒い部分の手前の白く見える四角い部分(反射してますが実際は透明のスキャナーです)にQRコードをかざします。(ガラス面にQRコードを向けないといけないので、個人的には交通カードの方が便利だと感じます)
プラットフォーム
コンコースからエスカレーターで降りるだけなので迷うことは全くありません。


プラットフォームは2面ありますが、どちらも虹橋空港方面なので先発の列車に乗れば大丈夫です。(延伸されたら片方の行き先は変わると思います)


乗客の並んでいる個所がえらく偏っていると思ったら・・・


4両編成と8両編成があり、4両編成の場合中央付近ではなく後方に止まり、すぐ折り返しとして虹橋j空港方面の列車と変わります。
いざ乗車へ


↑この写真は虹橋空港で撮影したものです。(浦東空港駅はホームが全面ガラスで撮影困難なため)


座席は自由席です。
浦東空港駅を出発したときは、座席の半分ぐらいは空いていたのですが、途中の停車駅で乗車する乗客も多く、虹橋空港に着くぐらいにはかなりの着席率で、ちらほら立っている人もいました。


スーツケース置き場も自由に置くことができます。


座席にはACの差し込み口とUSBの差込口がありました。


途中いくつかの駅に止まりますが、路線の8~9割方は地下を走行します。景色は楽しめないため、観光としては、まだ運航中の空港リムジンバス1号線に乗るのもいいかもしれません。
空港リムジンバス1号線と市域铁(Suburban Railway)は運行が完全に被っているため、空港リムジンバス1号線は市域铁の運転がない深夜バス以外、運行がなくなる可能性が高いと予想されます。なので、乗っておきたいと思うか方は早めに乗車しておくのがいいかもしれません。
実際、空港リムジンバス1号線の乗り場を見ましたが、乗車人数はほんのわずかでした。運賃も市域铁が26元、空港リムジンバスが36元で、遅いし、高いし・・・なので景色以外にメリットは見出せません。


虹橋空港に近づくほんのわずかな部分だけ地上を走行します。160km/hの高速運転でも揺れは少なく40分の旅は快適でした。
虹橋空港駅に到着




ちなみに、出発時の先頭の写真を撮ろうとホームで待っていると、プラットホームに常時いる係員にエスカレーターから上がるよう即されるので、写真を撮りたいと告げると普通に撮らしてくれます。
中国では新幹線など特にそうですが、制限されており日本のようにプラットフォーム上を自由に行き来することができません。そのため、対面から先頭車両を取ることが容易ではなく結構大変です。このあたりは日本とは大きく違うので、係員の指示には従い、揉めたりしないことをお勧めします。


プラットフォームからエスカレーターで上がると、写真のように虹桥2号航站楼(虹橋空港ターミナル2)と虹桥火车站(虹橋駅/新幹線)の案内板があります。
虹橋空港ターミナル1へ行くには
虹橋空港ターミナル1には地下鉄10号線で移動する必要があります。空港駅からでも鉄道駅からでも地下鉄に乗れますが、空港駅から乗った方が1駅の乗車で済みます。
市内中心部へ行くには
虹桥2号航站楼(虹橋空港ターミナル2)の案内に従い改札を出ると、虹橋空港の交通ハブに辿り着けます。




虹橋空港ターミナル2(国内線):3Fへ
バス(公交车):1F
新幹線(火车):B1F
地下鉄(地铁):B1F
ちなみに、案内板にあるように、市域铁(Suburban Railway)で虹橋空港から浦東空港へ行く場合はB1Fからになります。
虹橋空港から浦東空港へ向かう
虹橋空港から浦東空港へ向かう際も基本は同じなので、案内板の市域铁(Suburban Railway)の方向に進めば問題なく進めると思います。
まとめ
・地下鉄と特急の中間のような快適な車両。中国では動車組といわれる特急に近い感じがします。
・20分おきの運行で利便性抜群。
・空港リムジンバスは景色を楽しむ以外のメリットは少なく、今後廃止の可能性も。